キャリアについて:2004年04月06日(火)ロンドン駐在のマツラボ研究員からの相談
質問内容:
初めてメールさせていただきます。現在ロンドンで駐在をしております。メーカー勤務です。(30代男性)
小松様の著書は日本にいる時に2冊購入させていただきました。また「役に立つMBA,役に立たないMBA」
もこちらの友人の間で話題となっておりますので日本一時帰国の時に是非購入したいと思います。
今回相談させていただきたいのは今までの自分のキャリアで海外進出をこれから企てようとしている企業に移れる可能性はあるのか、どうかです。
今までの職務経歴ですが、日本にいる時は連結決算、海外子会社予算作成、有価証券報告書、IR業務に従事しておりました。
こちらに来てからは欧州子会社予算管理、月次損益管理、本社との連結業務を主に担当しております。
私の心境として、ロンドンに来てから英国の持つ伝統の素晴らしさを感じるとともに日本への愛着も非常に以前より深まったと思います。
そして残りの人生を大袈裟ですが日本が少しでも元気になれるように寄与していきたい、と思っております。
その為にも海外へ新規事業を企てているような部署に参加できればいいな、と思っております。
現在の会社は規定上ロンドンには1年半滞在しそのあとは連結決算室配属となっております。
私としては経理業務よりも新規事業等に従事したいと思っております。
また地の利を活かして英国のMBAを取得することがこの移動に寄与するのかどうかご教示していただくと幸いです。
お忙しいところ恐縮ですがよろしくお願いいたします。
回答:
小松です。本を読んでいただいたとのこと、ありがとうございます。
xxさんのような読者の方に支えられているのだと、私自身、身が引き締まる思いです。
さてお問い合わせの件にお答えします。
経理業務の専門家として既に実績を上げていらっしゃるxxさんが、新規事業部、もしくは一般的に事業企画部、海外事業部、
経営企画部と呼ばれている部署に配属されることは、順当な人事としては、今の会社にいる限りおきにくいことかもしれません。
転職市場に出たとしても、やはり即戦力として興味をもたれるのは、あくまで経理担当になると思います。実績主義ですから、
これはどうしようもないと思うのです。30代というのは微妙な年齢ですね。メーカーの管理スタッフとして海外駐在していることも、
とても特徴のある一つの実績であり、企業の論理からすれば、これによりある程度、
今いる会社の査定としてはxxさんの将来の方向性を経理畑の専門家として固めているかもしれません。
このように自分のやりたいことと、会社がやらせたい仕事に、長期的にギャップが生まれてくる可能性があります。
MBAが何か解決になるかというと、もしかしたら効果があるかもしれません。というのも、今のままでは、会社の中における住所としては、
「海外駐在ができる、経理の専門家」であり、今後変わる可能性は低いでしょう。MBA取得によって、
経理のエキスパートという印象を薄めることができるでしょう。
30代というのはまだ若いですが、軌道修正をするのなら、急いだほうがいいでしょう。MBAは、もし取得することができるのならば、
特に海外にいるのならば、チャレンジしてみてもいいと思います。
がんばってください。
