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小松俊明 著
(ナナブックス)

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キャリアについて:2004年04月04日(日)日本の地銀から外資系生保に転職したけれど・・・

質問内容:

<私のこれまでの経歴>
・地銀に入行。9年間営業店で融資・渉外を行う。
・1年間、都市銀行に出向。プライベートバンキング、特にFP業務に取り組む。
・3年近く、本部企画セクションで様々な商品企画、業務開発を行う。
・今年、外資生命保険会社でバンカシュアランス担当として金融機関代理店へのプ ロモート活動を行っています。

<転職の理由>
私は銀行員としての生活に特に不満はありませんでした。営業店での渉外活動では、中小新興企業の開拓を中心に行い、 様々なオーナーと知り合え、ビジネスの成長に協力できたことを私自身の誇りと考えています。また、本社の企画セクションでは、融資商品企画、 生損保窓販の立ち上げ、xxx銀行の統合委員、xxxとの業務提携、CRM導入準備、リスク性商品の推進企画など土日もない忙しさでしたが、 やりがいを持って取り組んでしました。

ただ、以前から東京に出て、ワンランク上の仕事をしたいという漠然とした夢があり、転職を考えるようになり、 人材紹介会社への登録等を行いました。しばらくして、ヘッドハンターと称する方から外資系生命保険会社を紹介されました。

内容は、バンカシュアランスの企画担当で、入社当初は営業(プロモート活動)を行うことが条件。転勤はあるが基本的には東京勤務。 バンカシュアランスの位置付けは、非常に重要なもので積極的に事業を進めており社員の士気も高く、他の外資系生保と比べ離職率が非常に低い。 私であれば即戦力として活躍できるというものでした。

私は、話をいただいた時に、これまで前例のない融資商品(財務制限条項を付け、無担保・無保証人で融資を行う)を開発していました。しかし、 トップより「この銀行は消費者ローンと保証協会付融資のみをやっていれば良い」という事を言われ、銀行自体への失望感も有り、 転職を決意しました。

<現状>
外資系生命保険会社に入社し、入社前の内容と大きく異なることに気づきました。まず、基本的に企画担当への起用の予定は全く無いこと (基本的に営業採用)。また、バンカシュアランスの位置付けは非常に低く、いずれ支社の一業務に吸収予定。

転勤が頻繁にあり、先輩からは「どうして入社したの」と何度も言われる始末。ただ、プロモート活動については、 全く興味の無いものではありません。しかし、3年後本当にこれをやっていたい仕事かと考えると、全く自信がありません。 私自身このような状態では、仕事に集中できないばかりか、転職について再度考えてしまうなど、悩みが絶えないというのが本音です。

もし、よろしければカウンセリングをお願いできなでしょうか。実際に転職するにしましても、 その前にどうしてもご相談をした上で考えたいのです。出来るならば、転職を繰り返したくはありません。何卒、よろしくお願いいたします。


回答:

小松俊明です。ご相談いただいた内容について、お答えします。尚、私は金融を専門にしておりませんので、 業界特有の専門的な知識を持ち合わせていないことをまずはおことわりしておきます。

私の考えるポイントは以下のとおりです。

■今年はじめに日本の地銀から外資生保にヘッドハンターの手を借りて転職。企画担当から、将来の企画担当への異動の「含みをもった」 営業職への採用。つまり異業種、異職種、外資転職であり、客観的に見れば、かなりの環境の変化であると思います。

■2月に入社されて2ヶ月がたった今、現場の状況を担当者として観察し把握されたわけですが、xxxさんのおっしゃるとおり、 おそらく現在の業務の位置づけも社内では低く、下手をすれば今後縮小するかもしれないという状況判断は正しいのだと思います。

■入社前の面接時に聞かされた計画とは、ずいぶん状況が違うじゃないかとお感じになっていらっしゃると思いますが、 どなたから聞いた話だったのでしょうか。普通のケースでは、面接官になるような人、つまり部長やその上のような立場の人の場合、 現場の担当者とはビジネスの状況に対してかなり異なった見方をするものです。

■xxxさんが聞いたという以下のコメントを仮に部長の視点から解説しますと、以下のようになります。

<xxxさんのコメント: メールから抜粋>
バンカシュアランスの企画担当で、入社当初は営業(プロモート活動)を行うことが条件。転勤はあるが基本的には東京勤務。 バンカシュアランスの位置付けは、非常に重要なもので積極的に事業を進めており社員の士気も高く、他の外資系生保と比べ離職率が非常に低い。 私であれば即戦力として活躍できる。

<解説>
バンカシュアランスは非常に重要で積極的にその事業に取り組んできるが、思ったような業績にはいたっていない。まずは当面営業を強化して、 実績がもう少し軌道に乗れば、新しい商品企画などにも人をあてられるようになる。現状のスタッフはがんがってきたが、結果が出ておらず、 新しい優秀な人を取って現状を打開していきたい。xxxさんは見たところ優秀なので、即戦力として期待している。 xxxさんが現在の問題を解決して、ビジネスを軌道に乗せてくれることを期待するし、その結果、xxxさんの期待しているような、 企画の仕事に、そのときがきたらついてもらおう。

xxxxxxxxxxxxxx

最後に、最近はどこの会社もなかなかビジネスが厳しく、中途採用するには、それなりの理由があり、転職者には、その人の「理想的なキャリア」 が待っているというよりは、即、問題解決をしてくれ、という雇用主の切実なニーズがあるものです。

そのため転職先の仕事の現場には形こそ違えど、常に大きな問題があり、その問題解決をできる人のみが、 その後のキャリアを切り開くという図式になっていると思います。

私はxxxさんの場合、入社後のショックは当然あったと思いますが、この時点で転職を意識するのは、考え直されたほうがいいと思います。 xxxさんが3年後の自分の姿が見えないとおっしゃるのと同じように、会社も3年後はわからない、 そういった手探りの状態であるかもしれません。特に変化の激しい外資系では、転職する人は、問題解決のプロである必要があり、 それが実績となります。その実績を出すのに、やはり3年くらいはかかりますし、 それ以前にその問題解決へのチャレンジを不服として会社をやめてしまうと、今後外資系における転職がやりづらくなると思います。 特に30代以降の方は、完全に即戦力の期待が高く、問題解決できるかどうか、それが評価となります。つまり転職をする際には、 自分がいかに問題解決をして実績を出したかを話すのであり、会社の業績が悪くなった、やりたい仕事ができなくなったからという理由は、 転職の現場では、特に外資系の世界では受け入れてもらえないものです。

大変なことが多いと思いますが、どうぞ上のアドバイスを参考に、お仕事をがんばってください。かげながら応援しています。

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