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「デキる上司は休暇が長い」
小松俊明 著 (あさ出版)

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目次1-2 2)よりニッチな世界へ

専門性とは何か。最近の建築士の偽造による事件を例に考えてみたい。素人の僕から見ると、何を言っているのかわからないほど、建築関連のビジネスの仕組みは複雑である。この複雑さが、「専門性」そのものなのだろうか。

一方、専門性、専門家という言葉には、それなりにポジティブな響きがある。仕事でプロを目指そうといって、異論がある人は多くないに違いない。

それにもかかわらず、最近、いわゆる専門家がもたらしている数々の事件についてはどう説明したらいいのだろうか。世の中の構造が複雑さを増している結果、その複雑さを理解していくことが、専門性を高めることの中心にあるのだろうか。

ぼくは、本来、専門性とは「ニッチ(隙間)を埋めていく」ような作業ではないかと思う。つまり、極端な話、同じような専門家は多数いらないのではないか。同じような世界に専門家が増え続けているから、ビジネスの構図を複雑化させて、その複雑さの仕組みを理解できている人、もしくはその複雑な仕組みを作る行政、官僚などと結託して複雑化を自ら推進し、自分にしかわからないような世界を作り上げていく人が、専門家となってしまっているような気がする。だから、何かモンダイが発覚したときに、素人である僕らから見ると、あまりの複雑な構図や、そのモンダイの根底にある単純なエラーにあいた口がふさがらなくなる。

ビジネスとは、そこに必要とされている期待値に答えていくことを意味している。だからこそ、「ニッチ(隙間)を埋めていく」という作業こそが、新しく生まれた期待値に答えることなのであり、専門性を高め、プロになるということなのではないかと思う。

ビジネスチャンスがあるように見えるからといって、誰もがすでにやっているようなこと、もしくは同じようなやり方でアプローチしても、良い結果は長くは続かないのだ。自分なりの特別の才能を発揮するか、新しく創出された、もしくは以前から存在するが、なかなか埋めることのできない「ニッチ(隙間)を埋めていく」ことが専門家になるということなのではないかと、僕は考える。

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